- 野良猫・捨て猫を拾った。大きくなったら長毛になりそう
- 近所にいる野良猫がみんな短毛で、長毛の子を見かけない
このようなきっかけで、「野良猫で長毛の子って珍しいのかな…!?」と考え始める方は意外と多いのではないでしょうか。
結論から言うと、長毛の野良猫(特に、屋外で生まれた長毛の子猫)は結構珍しいと思います。

我が家の周りには結構野良猫が多いのですが、ザ・長毛って子は見たことがありません。
みんな短毛か、気持ちモコモコしてるかな…くらいです。
そこで今回の記事では、
- そもそも、長毛の猫ってどんな猫なのか
- 長毛の野良猫は少ない?考えられる理由
についてご紹介していこうと思います。
長毛の野良猫は少ない?考えられる理由
前提として、野良猫は元を辿ると先祖は家猫です。
つまり現状「野良猫」として野外で生活している猫でも、元を辿ったら人の手で育てられていたものが捨てられたり、逃げ出したりした個体が繁殖しているんです。
これを踏まえて、長毛の野良猫が少ない理由を考えてみます。
①長毛の猫は捨てられづらい?
そもそも、長毛猫は捨てられづらい環境にいることが多いように感じます。
長毛猫のイメージは…
- 高貴なイメージ
- ふわふわ、モコモコの綺麗な長毛を保つため、ケアに手間がかかる
- 高そう
こんな感じではないでしょうか?
猫種にするとノルウェージャン、サイベリアン、メインクーン、ラグドール、ペルシャ、エキゾチックなど。
様々な種類がありますが、共通するのは「ある程度の金額(10〜40万円ほど)を出し、ペットショップやブリーダーさんから購入するのが基本」「手入れに手間とお金がかかる」と言うこと。
保護施設や、保健所の里親募集で出会える可能性はゼロではありませんが、確率はかなり低いと言えます。
つまり…
- 最初の時点で高額なお金を出し、ペットとして迎え入れた
- お金のかかる長毛猫を家族家族として迎え入れ、コストをかけてお世話・手入れを継続している
もちろん、すべての長毛猫が絶対に捨てられない&逃げ出さないわけではないと思います。
が、最初迎え入れた時の条件から「捨てられづらい」「数が多くない」というのは言える点なのではないでしょうか。
②完全室内飼い&避妊去勢済みの個体が多いため、屋外に出ても繁殖しづらい
「うちはペルシャ猫を外飼いしている」ってご家庭は、ほとんどないですよね。
長毛猫で外飼いされている子はほとんどいない=外で繁殖し野良猫化する機会はかなり少ないと考えられます。
また、仮になんらかの理由で長毛猫が屋外に出てしまったとしても…
現在は繁殖目的でない猫ちゃんの避妊・去勢はかなり主流になってきていますので、子猫をどんどん産んで増えてしまうこともなさそうです。
③長毛は劣勢遺伝子なので、自然繁殖下では増えづらい
最終的には「長毛は劣性遺伝」というところが大きいでしょう。
「避妊・去勢が終わっていない長毛猫が脱走し、野生化してしまった」というケースもゼロではないかもしれません。
しかし長毛は劣性遺伝。両親ともに長毛の遺伝子を持っている場合のみ、長毛の子猫が生まれる可能性が出てくるのです。
今すでに ” 短毛の野良猫が多い ” という地域に長毛の野良猫が1匹入ったとしても、長毛の子猫ばかりが増えることは考えづらいと言えます。



ブリーダーさんは、このような遺伝のことを考え「あえて長毛が生まれるように交配している」ことが多いんです。
なので、人の手が加わらない野良猫界隈では長毛猫は生まれづらいんですね。
捨て猫・野良猫を拾った!長毛になりやすい仔猫の特徴
子猫のうちはまだ毛量が少ないので、将来どこまで毛が伸びるか?育ってみないと分からない部分もあります。
しかし、小さくても体の状態により将来の毛の長さを予想することは可能。
以下の特徴に当てはまる子は、将来長毛になるかもしれません。
もし子猫を拾った方は、以下の特徴に当てはまるか確認してみてくださいね。
- 耳の毛が長い
- 毛量が多い
- 毛束があったり、うねりがある
- 尻尾の先端が丸く見える
まとめ
今、私たちの家の周りに住んでいる野良猫は、元を辿れば家猫が野生化して繁殖した個体です。
なので、上で解説してきた通り
- 長毛猫は捨てられたり、逃げ出したりする機会が少ない
- ペットとして飼育されている場合、避妊去勢手術がされている子が多い
- 仮に妊娠できる状態で外に出ても、長毛は「劣性遺伝」である
この3点を考慮すると、野良猫が繁殖して長毛猫がどんどん増えるのは考えづらいと言えるのではないでしょうか。
どこかから逃げ出した長毛猫ちゃんが野良猫となってしまうケースもあると思いますが、長毛の野良の子猫はとても珍しいと思います。
もし拾ったら。その猫ちゃんはあなたにラッキーを届けてくれるかもしれませんね!
各種機関に届け出て飼い主不在が確認できるようであれば、ぜひ家族の一員として迎え入れてあげることを検討してみてくださいね。
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